糖尿病の検査とは?血糖値とHbA1cの違いとは

糖尿病診断のための検査方法とは

糖尿病かどうか、もしくは予備軍(境界型)であるかを判断するには、血液検査を行うのがもっとも一般的な方法です。血液検査は糖尿病の専門医や外来のほかにも、一般の内科や消化器科など、多くの病院で行うことができます。

血糖値とは血液中における糖分量のことで、普段の食生活が反映される数値。食事をしてから1,2時間くらいは血糖値が高い状態が続くため、食後すぐの血糖値測定は望ましくありません。

糖尿病を正確に判断するためには、血糖値のほかにも「HbA1c(ヘモグロビン エーワンシー)の値も調べる必要があります。

・こんな症状があったら要検査

糖尿病に代表される症状としては、口の渇きや多飲(水などを大量に飲むこと)、多飲による多尿、体重の減少、糖尿病網膜症などが挙げられます。[1] ただし初期段階の場合自覚症状が少なく、ある程度症状が進行しなければ症状が自覚しにくい場合があるため、定期的な血液検査が推奨されています。

糖尿病の初期段階では自覚症状はなくても、血糖コントロールをしっかりと行って、症状が進まないように注意しなければなりません。健康診断で異常が見つかった場合は専門医を受診し、血糖値の管理や日常生活の改善などを行うようにしましょう。

自覚症状がなくても、すでに健康診断などで高血圧や脂質に問題があると診断された、肥満傾向にある、または糖尿病の家族がいる場合などについては、血液検査を行って健康状態を把握することが大切です。

・検査で診るポイント

糖尿病の検査では血液検査を主体として行います。必要に応じて生活状態や食生活の状況なども伝え、問題がある場合は改善を勧められます。

血糖値とは

血糖値とは血液中における糖分量のことで、空腹時血糖値が110mg/dL~126mg/dLもしくは75g経口ブドウ糖負荷試験2時間後の血糖値が140mg/dL~200mg/dLである場合には糖尿病の疑いがあります。(126mg/dLを超える場合には糖尿病と診断されます)

どちらか一つでも満たせば糖尿病の疑いがある「境界型」とされ、この境界型は糖尿病に進行する可能性が高いため、定期的に血糖値およびHbA1cの測定を行うのが理想的です。 ただし血糖値が高いから、基準値に達してしまったからそれで治らないというわけではなく、それ以上の悪化を日常生活の中で防ぐことが最大の目的となります。まめな健康管理や食生活の改善によって、血糖値を上手に管理することも可能です。

HbA1cとは

HbA1cは過去1,2ヶ月分の血糖値を反映する数値です。ヘモグロビンは血液の中で酸素を運搬する赤血球の成分のことで、糖分と結合する性質があるため、糖尿病を測る数値として用いられています[2]

2つの数値の違い

血糖値は食後すぐに反映されるもので、炭水化物などの糖質を摂ることで急上昇するものです。それに対してHbA1cは食事に影響されることなく、過去1,2ヶ月間の血糖値の平均値が反映されます。

・検査の方法

糖尿病の血液検査では、通常の血糖値のほかに、10時間以上絶食した後の「空腹時血糖値」、ブドウ糖を75g摂取した後の「75g経口ブドウ糖負荷試験2時間後血糖値」の3種類を計測。また、糖尿病を発症している患者さんは、動脈硬化の進行も疑わなければならないため、血糖値だけではなく、コレステロール値なども確認します。

血糖値の検査の際には、前日の夜9時頃から絶食を指示されます。水などは最低限口にすることができますが、糖分を含むすべての食品は口にすることができません。 翌日の午前中に病院を訪れ、血糖値を測り、その後病院の用意する食事を摂ってから再度血液検査を行います。(再検査のために日にちがずれる場合もあります)

糖尿病と診断された場合には他の疾患や既往症が隠れていないかを確認するため、尿検査や頸部エコー、腹部エコー、CPR(C-ペプチド)の測定なども必要に応じて行われます。 糖尿病は生活習慣病の一つに数えられることから、生活習慣や食生活によっては脂質異常症や高血圧などを併せ持っている可能性もあり、血液や尿など幅広く検査を行うことによって疾患の有無や進行度をチェックしなければなりません。

・数値について

糖尿病は空腹時血糖値が126mg/dL以上であり、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間後の血糖値が200mg/dLを超えた場合、またHbA1cが6.5%以上である場合を指します。

血糖値のみが糖尿病の基準値、もしくはHbA1cのみが糖尿病の基準に当てはまっている場合には、糖尿病の疑いがあるため、再検査が必要となります。

初期段階ではほとんど自覚症状が現れないため、気づかないまま症状が進行してしまう可能性も。糖尿病と診断された場合には、できるだけ早期に治療を開始し、糖尿病を効果的に改善していきましょう。

・参考文献

[1]元住吉こころみクリニック『糖尿病』

[2]糖尿病研究センターHP『糖尿病は早く見つけましょう』